この本の紹介を読んだときに、すぐに思い出したのが、スマナサーラ長老の著作「怒らないこと」だった。
「怒らないこと」では、「怒り」の正体・「怒り」の生じるプロセス・「怒り」による弊害・「怒らない」ための方法を説いている。
これらは長老の言葉で書いてはあるが、同時にブッダが説いたことそのものでもある。
実は、安藤先生が「アンガー・マネージメント」で言わんとしていることも、「怒らないこと」で書かれていることとあまり違いがない。
相違点はその方法論だろう。 スマナサーラ長老は怒りを消す方法として、自分に起きている現象をひたすら見つめるヴィパッサナー瞑想を指導している。
それに対して、安藤先生は、「怒り」をマネージメントする体系化された方法を提示している。 また、安藤先生は自己の怒りのコントロールだけでなく、他人を怒らせないための方法も具体例で示している。
私自身のことを振り返ってみると、ヴィパッサナー瞑想を実践してから、「怒り」を消すことが全く難しくなくなったので、正直言って安藤先生の方法は面倒に感じる。
しかし、ヴィパッサナー瞑想は、仏教の修行法であることからか、人によっては、 始めること自体が大きなハードルになるようだ。
なので、一般には安藤先生のアプローチの方が、楽に入って行けるかもしれない。 いずれにせよ、「怒り」を持ったままではろくなことにならないのは、確かなようだ。
「怒り」の気持ちを起こさず、明るい日々を過ごすために、この2冊でその方法を学ぶといいだろう。